tamtamDESIGNの建築と日々。

「タムタム」って発声すると和むんです。

土と人と。左官の本質。  

先日、大前さんという左官職人さんから当方のブログにコメントを頂き、それから連絡を取り合う様になりました。メールのやり取りの中で 凄く興味深い技術、仕上がりの写真を頂き、ぜひ一度お会いしたいと思い、大前さんの元に訪問。



左官の世界、私は建築の設計士としてある程度知っているつもりでしたが、それがまーだまだ。大前さんに会ってからすぐに「左官オタク」の世界に惹きこまれました。


荒壁の材料。九州の土は赤く、関西の土は黄色との事。和室などの真壁は本来、えつり(竹木舞)、荒壁、大直し、小直し、中塗りし、漆喰上塗りと、5~6工程を経て仕上ります。


かき漆喰(奥)と古代漆喰(手前)の違い。かき漆喰は素人むけで仕上りに差が出ないそう。古代漆喰はその反対で職人にとっては仕上げに気を使う分、質感の表現も良い。私も鏝を使って塗ってみましたが古代漆喰の方が手触りを感じました。どちらにしても土メーカーが出している規格品で、上級者になると自然の貝殻や石灰から漆喰を作る事も出来ると話しを聞きました。(奥にあるオカモチ型の道具箱がカワユス。)


珪砂をはらう道具、大前さんの手作りとの事。職人として道具にも自分なりの拘りがあるのは当たり前かも知れませんが、鏝の数も100以上を使いこなしていると。


空いている時間には泥団子を作ったり、不要な鉄筋にラス網を巻いて造形をして遊んだりと、芯から「土」が好きなんだなぁと感じました。

他にも土壁の段差の付け方や鏝絵、色々な手法、表現の話を聞きました。「同僚の職人さんも皆さんそんなに熱いのですか?」と聞くと大前さんは同僚の中でも浮いてるそう。

本来は伝えるべき左官の伝統や技術を土着的に発信して継承していかないと残せない、という少し孤軍奮闘している感にジレンマを感じましたが、九州でのネットワークは広く、熱い想いを持っている職人さん達とは繋がっている話もして頂きました。


これ。衝撃的。さっき泥団子がありましたが、あれが仕上がったモノです。そう、イタリア磨きと言われる仕上げ。

土と漆喰で仕上げてます。フラットな壁に施したものは見た事ありますが、こんな球体にまで出来るとは…手法も聞きましたがあまりの収穫感にここには記さない事にします 笑 もちろんクリア系塗装等は施してません。土と漆喰だけです。

お土産に頂きました。「こんなモノでよければどうぞ~」って…いや、こんなモノ?やないでしょう…立派な芸術品ですよ…

子供の頃によく作った泥団子。その頃の気持ちのまま時代を経て、技術を得るとここまで仕上るという、心から楽しんでいる様子が感じられました。

建材屋さんから取らなくても地場の土地や山から材料は取れますよーと。古民家の解体時に出る土壁の廃棄物も再生出来ますよーと。大工さんが木ならば、左官さんは土。自然と人と至極基本的な「人と建物の関係」を成り立たせる(再構築というべきか)魅力的な手法を大前さんは話してくれました。

左官のイメージがモルタルから「土」になったのは言うまでもなく、私も建築設計士として残すべき伝統、技術にはある種の贔屓をもって表現していきたいなと思いました。

大前さんと一緒に仕事をする日も近いですな。




北九州 新築 リノベーション
タムタムデザイン一級建築士事務所
http://tamtamdesign.net/




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Posted on 23:38 [edit]

category: tamDの建築

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2013/09/10 00:28 | edit

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